【3分で覚える】ウイルス性肝炎【A型・B型・C型】

免疫

 

HAV:A型肝炎ウイルス

HBV:B型肝炎ウイルス

HCV:C型肝炎ウイルス

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ウイルス性肝炎:重要項目は3つ

ウイルス性の肝炎(A,B,C型)

について学んでいきましょう!

※DとEはマイナーな部類なので、ちょっとだけ出てきます

 

覚える項目は国試で聞かれやすい部分に絞っていきます

 

重要項目は以下の3つ!

 

  • DNAウイルスRNAウイルス
  • 経口感染か、非経口感染
  • 慢性化するかどうか

  

 

 

 

 

  

 

 

B型肝炎だけDNA 他はRNA

これは見出しの通りなのですが

ウイルスの持っている核酸

(=悪さをする遺伝子の元)

 

 

B型肝炎はDNAウイルス

 

ミミウイルスのイラスト

 

 

他(A,C,D,E)は全てRNAウイルスです

  

 

ウイルスの種類はこれを覚えるだけ!

 

  

 

 

Aは経口感染、B,Cは血液・体液から感染

ウイルスの感染経路について

 

A型肝炎は衛生環境の悪い地域などで

汚染された、水や野菜、魚介などを口にすると

経口感染となります

 

 

 

 

B型肝炎C型肝炎は、非経口感染

すなわち、

性行為、輸血など、血液や体液を介して感染します

主に

 

  • B型は性行為や、針刺し事故
  • C型は輸血

での感染が多いとされています

 

 

経口か非経口か

非常に重要なので絶対に覚えておきましょう

 

肝炎ワクチンについて

A型肝炎とB型肝炎についてはワクチンがあります

特にB型は医療系の学校では臨床実習に行く前に

ワクチンの予防接種を受け、万が一の検体からの感染に備えます

(患者の血液を万が一、直に触ってしまう、針刺し事故などに備えるため)

 

 

 

  

 

 

ちなみに

E型は経口感染で

イノシシや鹿肉など

いわゆるジビエの生食を原因として発生しています

※ジビエの生食はリスクが大きいことを理解しておきましょう

イノシシのイラスト

 

 

 

 

 

慢性化に移行しやすいのはC型

肝炎ウイルスに感染しても

症状が出ない状態を無症候状態といいます

症状が出ていなくても、ウイルスをもっているため感染は起こります 

 

 

無症候状態のまま時間が経過し、発症に至ると

肝障害、肝機能低下、黄疸など急性の肝炎状態となり

  

  

そこから慢性化(急性の時より緩やかだが肝機能が低下する状態)

するかどうかが各ウイルスによって異なります

 

 

肝炎の慢性化

  • A型:ほぼない
  • B型:まれ・低率
  • C型:高率で慢性化→肝硬変肝癌へと進行

 

 

C型肝炎の非常に厄介なところが

慢性化からの、肝硬変、肝癌の進行です

 

かつては輸血製剤などからの感染がありましたが

現在は輸血製剤の安全性も格段に上がっています

 

また近年では、インターフェロン療法や、新薬の開発により

慢性状態から肝硬変に移行する前に、治療をすることも可能です

 

 

 

 

 

 

肝炎について正しいのはどれか【PT国試より】

  1. A型肝炎の慢性化率は約50%である
  2. B型肝炎ワクチンは感染の予防に有効である
  3. C型肝炎のキャリアはHCV抗原が陽性である
  4. 慢性肝炎の原因ウイルスで最も多いのはA型である
  5. 慢性肝炎においては急性憎悪期を過ぎても運動制限を行う

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1.A型肝炎の慢性化率は約50%である

A型はほとんど慢性化しません

ちなみにC型の慢性化率は80%程度と言われています

 

 

2.B型肝炎ワクチンは感染の予防に有効である

A型肝炎とB型肝炎はワクチンで予防することができます

B型肝炎の抗原・抗体については後日別の記事で

しっかり解説をしていきたいと思います!

 

3.C型肝炎のキャリアはHCV抗原が陽性である

この選択肢は国試後に正しいのではないかと指摘がありましたが

結局正解とは認められなかったようです

C型肝炎の抗原検査では5%ほどが偽陰性になる可能性があるためでしょうか

  

C型肝炎の抗体、抗原についてもまた別の記事で詳しく解説します

 

 

4.慢性肝炎の原因ウイルスで最も多いのはA型である

 慢性肝炎が最も多いのはC型です

 

5.慢性肝炎においては急性憎悪期を過ぎても運動制限を行う

慢性肝炎の状態では、時に症状が急性化することがあります

これを急性憎悪期といいますが、

また症状が沈静化すれば、運動制限をする必要はありません

 

 

 

 

 

 

 

 

B型肝炎と比べたC型肝炎の特徴について正しいのはどれか。 【Ns国試より】

  1. 劇症化しやすい。
  2. 性行為による感染が多い。
  3. 無症状のまま慢性化しやすい。
  4. ワクチン接種による感染予防対策がある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1.劇症化しやすい。

劇症化とは急性よりもさらに急激に肝不全状態となることです

B型では劇症化が見られることもあります

C型ではほとんどが慢性状態への移行ですのでこれは間違い

 

2.性行為による感染が多い。

性行為による感染はB型が多く

C型ではあまりないとされています 

 

 

3.無症状のまま慢性化しやすい。

 C型肝炎と言えば慢性化

肝硬変や肝癌の原因ともなります

 

 

4.ワクチン接種による感染予防対策がある。

C型肝炎はワクチンの予防対策がありません

B型ではワクチンがあります

 

 

 

 

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まとめ(表)

 

肝炎が進行すると、黄疸という状態になります

黄疸は体内のビリルビンが過剰な状態です

ビリルビンについての勉強はこちらから↓

↓B型肝炎の抗原・抗体の意義はこちら!

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