単糖類と二糖類について
今日は糖質に絞って解説していきます!
唾液中の消化酵素によって生成されるのはどれか【DH過去問】
a. 果糖(フルクトース)
b.ショ糖(スクロース)
c.麦芽糖(マルトース)
d.ブドウ糖(グルコース)
先に答えを言ってしまうと、cのマルトースになります。
今回の問題は食物が分解されたあとの物質についてです
これを分解産物といいます
唾液に含まれる消化酵素はなんでしょうか?
唾液アミラーゼですね!
ではアミラーゼが分解するものは?
デンプン です。
デンプンはアミラーゼによって分解されたあと、どうなるのか?
その知識を問う問題です。
これを知るためには、
糖 についての知識を覚えましょう!
デンプンとは、グルコースが重合した(いくつも結合してくっついた)ものです。
ここで、糖の分類について解説します。
糖がいくつもくっついたものなので、デンプンは多糖類 に分類されます。
そのデンプンがアミラーゼによって分解されると、どんどん短くなっていくわけですね。
ある程度の短さになった産物をデキストリンといいます。
余談ですがトクホのお茶やコーラに含まれているのが、難消化性デキストリン という、消化されにくく腸を綺麗にしてくれるデキストリンです。
この、デキストリンがアミラーゼで更に分解され、
マルトースになります。
マルトースは、グルコースが2分子結合した「二糖類」です。(重要)
マルトースが腸液のマルターゼによって分解されて、グルコース2分子ができるわけです。
このグルコース(=ブドウ糖)はこれ以上細かくできない、単糖類 に分類されるわけですね。
デンプンが腸で吸収されるまでのまとめ
わかりやすく図にまとめてみました!
これを見ると分かる通り、デンプンは唾液だけでは、ブドウ糖にはならない、ということです。
デンプンとブドウ糖そのものを比べるとブドウ糖がすぐエネルギーになると言われているのは、消化のプロセスをすっとばして、いきなり小腸で吸収できるからなんですね。
小腸の壁はグルコースのような、単糖類しか吸収できないのです(超重要)
今日はタイトルの通り、単糖類と、単糖類が2つ結合した二糖類について基本的なものを解説します。
単糖類、二糖類のいずれも、基本は3つ覚えればOK!
単糖類と二糖類の基本3種の図
単糖類はこの3つ。
グル!フル!ガラ!と勢いで覚えるのがコツ。
グルフルガラ、グルフルガラ… 10回くらい口に出していってみましょう。
実際に口に出すと、記憶の定着率がアップします。
和名とカタカナ名はなるべく両方覚えたほうが良いです。
国試ではどちらの用語も出てきます。
グルコース=ブドウ糖はとりあえずいいとして
・フルクトース=果糖
これは実際、果物に多く含まれています。
そのため、フルーツ →果物 →果糖 →フルクトース
と覚えてしまうのがオススメです。
ゴロ合わせ:二糖類の覚え方
二糖類の覚え方は
まるいラスク
で覚えましょう!
- マルトース
- ラクトース
- スクロース
まるいラスク!
二糖類について正しい文章はどれか【MT過去問より抜粋】
- 乳糖はグルコースとフルクトースからなる
- ショ糖はグルコースとガラクトースからなる
- 麦芽糖は2分子のグルコースからなる
理学療法士さん、臨床検査技師さん、管理栄養士さんあたりは、
二糖類が分解されると何に分解されるか
という問題も頻出項目です!
先程の表をもう一度見ていきましょう。
正解の選択肢は3番です。
選択肢にはカタカナ名、和名が混じっており非常にわかりづらいですが、覚えなければなりません。
覚え方のポイントをまとめます!
まとめ:二糖類の分解産物
- 基本の二糖類は グルコース+○○
- マルトース(麦芽糖)はグルコース2分子!
- ラクトースは牛乳に多く含まれ、別名は乳糖
- ラクトースはグルコース+ガラクトース
- スクロースはいわゆる白い砂糖(シュガー)である。
- 非常に甘いのは、グルコース+フルクトースでできているから。
と、こんな感じのイメージで覚えていきましょう!
今回の知識は頭の中だけで整理するのは難しいので、各自ノートにまとめるなりしておきましょう!
言葉のイメージや、ゴロ合わせを組み合わせていくことも有効です!
ただし!
ゴロに頼りすぎるのはあまりよくないので気をつけましょう。
ではでは!
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