【第65回臨床検査技師国家試験】AM64,66,67,69,73,75の問題をわかりやすく解説

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国試かけこみ寺です!

平成31年2月20日(水)に実施された

第65回臨床検査技師国家試験問題について

一部の分野をわかりやすく解説していきます!

問題(+別冊)と解答は厚生労働省のHPで公開されています

※以下の問題の出典は全て、厚生労働省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp190415-07.html)で公開している問題を引用しています。

問題に対する解説は国試かけこみ寺のオリジナルとなります。

 

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MT65-AM64 赤血球浸透圧抵抗検査で抵抗性が減弱するのはどれか。


1.肝硬変症
2.サラセミア
3.鉄欠乏性貧血
4.甲状腺機能亢進症
5.遺伝性球状赤血球症

 

赤血球浸透圧抵抗検査とは

低張液に浸した時の溶血のしやすさを測定する検査です

 

赤血球の表面積/容積比が小さい時に溶血が起こりやすくなります

具体的には、球状赤血球楕円赤血球有口赤血球などで

溶血しやすくなります

 

ということで答えは5.ですね

 

ヘモグロビンが低下する場合、例えば鉄欠乏性貧血やサラセミアでは

赤血球が潰れたような形となり容積が小さくなるので、

表面積/容積比が大きくなり、浸透圧抵抗性は増加します

 

MT65-AM66 JAK2 遺伝子変異が高頻度でみられるのはどれか。


1.多発性骨髄腫
2.真性赤血球増加症PV
3.Hodgkin リンパ腫HL
4.急性骨髄性白血病AML
5.原発性マクログロブリン血症

 

JAK2遺伝子変異が高頻度にみられる疾患は

PV(真性多血症) 約95% です

簡単にいうと、JAK2は細胞の増殖や分化を調節する遺伝子で

これに変異が起きると、増殖などに歯止めが効かなくなり

真性多血症が引き起こされます

 

他に、JAK2変異が見られる疾患としては

 
PMF(原発性骨髄線維症) 約50%
ET(本態性血小板血症) 約50%

などがあります

 

とりあえずは国試の定番知識として

JAK2遺伝子変異=真性多血症 を覚えておけば間違いないでしょう

MT65-AM67 血小板減少と PT 延長をともに認めるのはどれか。2つ選べ。


1.肝硬変
2.血友病 A
3.播種性血管内凝固DIC
4.von Willebrand 病VWD
5.特発性血小板減少性紫斑病ITP

 

それぞれの選択肢がどのような病態になるかを

しっかり把握できるようにしましょう

(わかりやすいよう、凝固因子番号はアラビア数字で示します)

※ 前提知識として各因子が影響を及ぼすのは

PT:3,7

APTT:12,11,9,8

両方:10,5,2,1

このようになっています

 

1.肝硬変

肝臓はトロンボポエチン、ビタミンK依存性の凝固因子を作っています

トロンボポエチンは血小板に関する造血因子

ビタミンK依存性の凝固因子は、2,9,7,10(ビタミンKは納豆に豊富なので、肉、納豆と覚えよう)

肝硬変ではこれらの機能低下により、

血小板減少、PT延長、APTT延長のいずれも見られると言えます

 


2.血友病 A

血友病Aは血液凝固第8因子

血友病Bは第9因子

血友病はこれら因子の欠乏する遺伝病です

APTTは延長しますが、血小板数は正常です

 


3.播種性血管内凝固DIC

DICは原因は複数ありますが、その病態を簡単に説明すると

小さな血栓が体中の血管にできてしまうこと

それにより凝固因子・血小板を消費しすぎて、それぞれの減少を引き起こす

これによって、血小板減少、PT延長、APTT延長のいずれも見られると言えます

 


4.von Willebrand 病VWD

von Willebrand因子は血小板の粘着に関与しますが、

その実態は、第8因子のキャリア蛋白、安定化を図るタンパク質です

すなわち、von Willebrand 病では、第8因子の障害によりAPTT延長

血小板の機能や数自体には問題はありません

 


5.特発性血小板減少性紫斑病ITP

ITPは自己免疫によって、その名の通り、血小板が減少します

ただし、凝固因子、凝固時間には異常がなく、PT,APTTは正常です

 

ということで、答えは1、3になります

 

血液系はどのような病態かをしっかり把握することが大事ですね

 

MT65-AM69 高水準消毒薬はどれか。


1.ポビドンヨード
2.消毒用エタノール
3.グルタルアルデヒド
4.塩化ベンザルコニウム
5.次亜塩素酸ナトリウム

 

高水準消毒薬

・グルタルアルデヒド

・過酢酸

・フタラール

この3つですので必ず覚えておきましょう

非常に強力ですが、人体にも有害なので人には使用不可です

消毒薬は国試頻出なので覚えるようにしましょう!

 

ちなみに、低水準消毒薬

・クロルヘキシジングルコン酸塩

・塩化ベンザルコニウム

・両性界面活性剤

塩・塩化←これらをキーワードにすると覚えやすいです

 

↓第66回にも同じ問題が出ています

 

MT65-AM73 培地の滅菌に用いられる方法はどれか。2つ選べ。


1.ガス滅菌
2.乾熱滅菌
3.濾過滅菌
4.放射線滅菌
5.高圧蒸気滅菌

  

培地の滅菌方法

ろ過オートクレーブ

すなわち、3,5が答えとなります

 

1.ガス滅菌はプラスチック類など、熱に弱いもの

2.乾熱滅菌はガラス器具など、熱に強いもの

4.放射線もプラスチックなど、熱に弱いもの

 

ろ過は液体にしか使えないため、溶けた培地がそれにあたりますね

オートクレーブは短時間で液体培地を溶かしながら、滅菌するのに重宝します

 

 

MT65-AM75 ウイルスとマイコプラズマに共通する特徴はどれか。


1.細胞壁をもたない。
2.二分裂で増殖する。
3.抗生物質に感受性がない。
4.偏性細胞内寄生性である。
5.DNA と RNA のいずれか一方をもつ。

 

マイコプラズマの特徴から軽くまとめていきましょう

・最も小さい細菌であり、ろ過滅菌フィルタを通過する

・細胞壁がない

・肺炎を引き起こす

 

選択肢の中で、ウイルスにも共通するのは1.細胞壁がないということです

ウイルスはカプシドという殻をもっていますが、細胞壁はありません

 

他の選択肢を見てみると

  

2.二分裂で増殖する。

ウイルスは分裂するのではなく、

感染細胞に自身の遺伝子を作らせ増殖します

 
3.抗生物質に感受性がない。

マイコプラズマは細胞壁がないためペニシリンなどのβラクタム系には耐性があり

マクロライド系の薬剤を治療に用います

そもそも抗生物質に感受性のない菌がいたら人類は滅亡してしまいますから、明らかにおかしい選択肢です

 
4.偏性細胞内寄生性である。

ウイルスは偏性細胞内寄生です

マイコプラズマは違いますが、偏性細胞内寄生の菌としては

リケッチアやクラミジアなどがあります

 
5.DNA と RNA のいずれか一方をもつ。

これはウイルスの特徴ですね

↓DNAウイルスのゴロ合わせはこちらから

 

今回は以上です、

ここまで読んでいただいてありがとうございます!

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