血液の基礎シリーズ
単球編です!
単球とマクロファージは同一人物である
結論から言ってしまうと
単球とマクロファージは同一人物なんです!
ちなみにマクロファージは MΦ と書くこともあります
はたらく細胞では笑顔で殺菌をしているのが印象的です
単球とマクロファージの違いは
単球:血液中にいる時
マクロファージ:組織中にいる時
このような違いがあります
他の白血球に比べてもかなり大きめです
単球は普段は血液中を見回りしていますが
全身を巡っているうちに
各組織を通っていきます
そうなると遊走といって
血管から組織へと移動していき
その組織でマクロファージと呼び名を変えるわけです
単球・マクロファージの役割
マクロファージは
別名:大食細胞 とも呼ばれます
すなわち、貪食・殺菌作用が主な役割です
単球は血液中に侵入した異物を
マクロファージは各組織に侵入した菌や組織を貪食します
さらには、抗原提示を行い
ヘルパーT細胞に貪食した異物の情報を伝え
免疫応答が始まります
自然免疫と獲得免疫については↓で解説しています
実はこんな細胞もマクロファージ
以下に示す組織に根付いたマクロファージは
その組織専用のマクロファージとして分化し
また新たに名前を変えて活躍するものもいます
破骨細胞
破骨細胞は骨吸収(骨の破壊)に関与します
マクロファージとしての役割も行いつつ
骨を溶かして、血中カルシウム濃度の調整などを行います
血中カルシウムを上げるホルモン
パラトルモンとも深い関係にあります
クッパー細胞
肝臓の類洞という部分に存在するマクロファージです
特に肝臓で処理されやすい毒素などの排除に関わっています
小膠細胞 (ミクログリア)
ミクログリアは脳脊髄液中に存在する
脳の神経系のマクロファージといえます
活性化が過剰になると
神経の炎症を起こしてしまう原因ともなりえます
肺胞マクロファージ
肺に入ってきた異物の除去に特化したマクロファージです
喫煙者などでは肺胞マクロファージが
タバコの成分を貪食した
塵埃細胞(ダストセル)が出現することもあります
まとめ
- 血液中では単球
- 単球は各組織に遊走・移動してマクロファージとなる
- 場所によってはさらに名前を変え、臓器での役割に特化する
- 最も重要な役割は貪食
- 貪食した異物をヘルパーT細胞に報告(抗原提示)する
↓赤血球の覚えるべきことはこちらから
↓血小板についても書いています
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