医療系国家試験の解説サイト
国試かけこみ寺です!
国試の過去問や、模試を解いているときに
”この単語はなんだ?聞いたこともないよ!
でもなんか答えっぽいし、選んでおこうかな”
という感じで結局間違ってしまった経験はないでしょうか?
もしくは、選択肢を上から順に見て
1や2の選択肢で、
答えは絶対これだわ!
と早めに判断をしてしまい…3番以降をあまり確認せずマーク
”後から答えを見て、もっと後の選択肢をしっかり読めばよかった…”
という経験はないでしょうか?
これらは国試あるあるなんです
もちろん、国家試験合格のためには勉強をして知識があることが大前提です
ただ、うっかりミスで失点して後悔は絶対したくないですよね
そこで今回は、国家試験で失点を減らすための
コツ・テクニックを5つ紹介したいと思います!
重要度に応じて、★1~★5で示しています(個人の感想です)
1.選択肢、問題に書き込みを増やす。重要度★★★★★
高得点者の問題用紙を見たことはあるでしょうか?
高得点者は必ずと言っていいほど、問題用紙に書き込みをしています
書き込みというのは、関連知識を実際に問題用紙に書くことです
例えば、このような問題
例題:低Na血症を伴う病態はどれか
- 原発性アルドステロン症
- Cushing症候群
- Addison病
基本的に問題を解く時は頭の中だけで考えないほうがいいです
ひとつひとつ、めんどくさくても選択肢の横に
- 原発性アルドステロン症 Na↑、高血圧
- Cushing症候群 コルチゾール↑、Na↑
- Addison病 副腎皮低下、低血圧、Na↓、K↑
頭の中で思い出しながら書く
というのが非常に重要です
例題は選択肢が3つしかないのですが、本番は5択です
1~5まで頭で判断しているうちに、どこかで勘違いや問題文との取り違いが起きる可能性があります
これを防ぐためには、書き込みを必ず行うようにしましょう
”そもそも知識がないからそんなに書けない”
という場合も、とにかくわかるところは書き込む
こうして書き出しているうちに、気付きや思い出しの発生確率も上がります
2.下(5番)の選択肢から読んでいく。重要度★★★
これは人によって好みが分かれる方法です
ほとんどの人は
と上から選択肢を判断していくと思います
ここで発生しやすいのが、先に見た選択肢を答えだと思い込んでしまうパターンです
結果、その後の選択肢の判定にミスが発生しやすくなる、というわけです
やはり5択なわけですから、後ろの選択肢になるほど判断力も少し鈍ります
全ての問題でやる必要はないですが、文章題などは下から見ていく
ちょっと気分を変えてたまに下から判定してみる
というのは有効な方法の一つと考えられます
実際に問題作成者の側に立つと、ダミー(偽)の選択肢を先に入れたくなるものです
(※ 著者に国家試験の作成経験はありませんので、あくまで個人の感想です。)
テスト慣れしてる人であれば、選択肢の判定をする際に注意深く判定できると思うのですが
国試本番では焦りもあるため、何かしらのリズムを変える手段を持っておくと良いと考えます
その方法の一つとして、下から判定していくテクニックがあります
3.問題文の「正しいものを選べ」「誤りを選べ」に関わらず、選択肢を正誤判定して○✕をつける。重要度★★★★
これは、誰でもあるあるだと思うのですが
・誤りを選べなのに、選択肢判定中に正しいものにつけてしまった
その逆も、あると思います
よくある対策としては、問題文の誤っている・正しいを○で囲う、というのがあります
これは恐らくやってる人は多いのではないでしょうか
もちろんそれでも大丈夫ですが、一つの方法として紹介します
問題文に関わらず、選択肢を正誤判定して○✕をつける
- 血漿はフィブリンを含む
- 血清はフィブリノーゲンを含む
- 血漿と同時に得るのは血餅である
- EDTA管による採血で血清が得られる
- 血球は血漿を除いたものである
こういった問題です
とにかく文章が正しいのか誤りかを純粋に判定しましょう
ポイントは選択肢の頭に○✕をつけていきます
✕1.血漿はフィブリンを含む
✕2.血清はフィブリノーゲンを多量に含む
✕3.血漿と同時に得るのは血餅である
✕4.EDTA管による採血で血清が得られる
○5.血球は血漿を除いたものである
こうやって選択肢の頭に○✕判定をしていけば、
少数派の○を選べばいいことが視覚的にもわかりやすくなります
(もちろんある程度の知識をもって、正しく判定できることが前提です。よくわからない場合は△をつけると後からの確認がしやすいです)
本当はこの問題は、遠心分離後の図を書くともっとわかりやすいです
すごく当たり前の問題なのですが
頭の中で考えているだけだと、すごくややこしい問題になりますよね
テクニック1の通り、やはり書き込みが非常に大事であるとわかりますね
4.テスト開始直後に語呂合わせを書き出す、もしくは問題にキーワードが出てきた時点でゴロをすぐ書き出す。重要度★★★★
これは、国家試験だけでなく
特に、学校の定期試験でも有効な方法かもしれません
定期試験であれば、科目は決まっていますから
テスト開始直後に、使えそうなゴロはあらかじめ書き出しておくのです
ただ、国家試験の場合では範囲が広すぎるので
現実的には、問題文に出てきたキーワードをもとに
しっかりゴロを書き出していくのが良いと思います
テクニック1の書き込みに繋がりますね
- 二価の不飽和脂肪酸はどれか
- DNAウイルスはどれか
- 水溶性のビタミンはどれか
- 必須アミノ酸はどれか
- 後腹膜臓器はどれか
キーワードが出たら使えるゴロを思い出しましょう
これらを始めとしたゴロのまとめ記事はこちらです↓
ゴロ合わせはやみくもに覚えるのではなく、コツがあります↓
5.聞き慣れない選択肢はスルーする。※要注意
このテクニックは、定番知識が一定以上ある人向けです
例題で示すのが難しいのですが、最近の国家試験の傾向として
聞き慣れない難解な単語を選択肢に紛れ込ませるケースがあります
いわゆる定番ではない単語ですね
知識が曖昧な状態の時
難しそうな単語が正解に見えてくるものなんです(国試あるある)
”聞いたことないからなんか正解な気がする”
というのはあまり正解でないことが多いのが実状です
つまり多くの場合、聞き覚えのある定番が答えになる可能性のほうが高いと考えられます
もちろん消去法で、難しい単語が正解として残る場合もあるかもしれません
いずれにしても大事なのは、しっかり選択肢と向き合うということです
選択肢と向き合うというのは出てくる単語に関する知識をちゃんと書き出すということです
これも結局は、テクニック1の書き込みに行き着きますね
まとめ
1.選択肢、問題に書き込みを増やす。
最重要。高得点者の問題用紙は書き込みが多いです。
2.下(5番)の選択肢から読んでいく。
早とちりによる誤回答、集中力をリセット・リスタートさせる時に有効。
3.選択肢を正誤判定して選択肢の頭に○✕をつける。
正誤判定中の勘違いを防ぐ。問題で聞いているのと逆にマークをしないために
4.テスト開始直後に語呂合わせを書き出す、もしくは問題にキーワードが出てきた時点でゴロをすぐ書き出す。
あらかじめこのキーワードがきたらこのゴロを使う、というルールを決めるとよい。本番では必ず一度ゴロを書き出すこと、頭の中だけで考えてはだめ。
5.聞き慣れない選択肢は一旦スルー。
完全に無視して良いわけではない。安易に聞き慣れない単語を選ばず、一度しっかり考えよう。
この中で最も重要なのは、問題用紙に書き込むことです
頭の中だけで考えていると、高確率でミスや勘違いが起こります
たしかに、模試や過去問を解くたびにこれをやるのも疲れてしまいますが、本番でいきなりやろうと思っても上手くはいきませんので、ぜひ模試の段階からやってみてほしいと思います!!
絶対国試合格目指して、がんばりましょう!
コメント