【国試に出る】ADH不適合分泌症候群(SIADH)と尿崩症【バゾプレシン】

ホルモン

今回は、

・ADH不適合分泌症候群(SIADH)

・尿崩症

 

バゾプレシンが関与するこの2つの疾患について

国家試験に必要な知識レベルで解説していきます!

 

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バゾプレシン(=バゾプレッシン)とは

バゾプレッシン

下垂体後葉から分泌されるホルモンです

 

別名を、

抗利尿ホルモン (Antidiuretic hormone:ADH) といいます

 

抗 利尿 の名前の通り、利尿に抗う、つまり

尿を出にくくする(尿量を減らす)ホルモンですね

 

 

バゾプレシンの作用機序

バゾプレシン(=ADH)の役割

尿の量を減らすことですが

 

その機序は

水の再吸収の促進 です

 

尿となる水分を再吸収して、尿を濃縮する効果があるんですね

 

これを踏まえて、バゾプレシン(=ADH)の関与する

2つの疾患について見ていきましょう!

 

 

尿崩症には2種類ある

尿崩症は、多尿となる病気ですが

・中枢性尿崩症

・腎性尿崩症

 

の2種類に分類されます

 

ペットシーツ・トイレシートのイラスト

中枢性と腎性の違い

中枢性尿崩症はバゾプレシンの欠乏・不足

・腎性尿崩症はバゾプレシン分泌は正常だが腎臓に働かなくなる

 

このような違いがあります。

(一般的に言われる尿崩症は、バゾプレシン欠乏の中枢性です)

 

2つの疾患の鑑別は、水制限試験を行います

水制限試験とは、12時間の水分摂取を禁止し、その後バゾプレシンを投与する試験です。バゾプレシン投与後、尿量が正常に戻れば中枢性であると判断できます。逆に、バゾプレシン投与後も、尿量が増えたままであればバゾプレシンが効いていないので腎性であると判断できます。

 

尿崩症では水ばかりが外に出てしまうため

体内の水分が失われます、つまり

尿は薄まり

血液は高血圧、高Naとなることを意味します

 

ADH不適合分泌症候群(=SIADH)

まず、ADH不適合分泌症候群(=SIADH)が

なんとなく難しそうな病気に見えるのは

英語の略語が混じっているからです、

ADH=バゾプレシンですから

バゾプレシン不適合分泌症候群とも言いかえられます

 

SIADHはADHが不適合に分泌される病気、

=ADHが必要ないのに分泌されてしまう

ADH(バゾプレシン)が過剰になる病気 といえます

 

ADH(バゾプレシン)は水の再吸収を促進する

ADH(バゾプレシン)が過剰になるということは

・尿の量が減る

・体内の水分は増える

体内の水分が増えるということは血液が薄まり

低Na血症を引き起こします

 

原因は複数考えられますが、国家試験に出てくる知識として

肺小細胞癌がADHを産生して、SIADHが起こる場合があります

 

 

MT65-AM11:ADH不適合分泌症候群(SIADH)について誤っているのはどれか。


1.脱水がみられる。
2.尿浸透圧が高い。
3.意識障害を生じる。
4.低ナトリウム血症がみられる。
5.病因として肺小細胞癌がある。

一つずつ選択肢を見ていきたいのですが

その前にもう一度SIADHを簡単に一言で表しましょう

バゾプレシン過剰分泌で尿の量が減る、血液が薄まる

 

1.脱水がみられる。✕

脱水は血液が濃縮されている状態ですので

これが明らかな間違いですね、答えは1です。


2.尿浸透圧が高い。○

尿浸透圧は尿が濃ければ高くなります

SIADHでは尿量が減りますから尿浸透圧は高い

 
3.意識障害を生じる ○
4.低ナトリウム血症がみられる。 ○

体内の水分過剰で、血液が薄まり、低Na血症となります

低Naにより、意識障害が起こる可能性があります 


5.病因として肺小細胞癌がある。○

ADHを産生する場合のある腫瘍に肺小細胞癌があります

 

 

SIADHが出てきた場合、まず選択肢を見る前に、

バゾプレシン過剰分泌=尿量減る、血液が薄まる、低Na血症

このように情報を整理してから選択肢を見ると

冷静に問題を解くことができるようになりますよ!

 

 

まとめ

基本情報

・中枢性尿崩症はバゾプレシンの不足、欠乏

・腎性尿崩症はバゾプレシンが腎臓で働かない

・SIADHはバゾプレシンの過剰分泌

 

尿量と血液

・尿崩症は尿量増加、血液濃縮

・SIADHは尿量減少、血液薄まる

 

ナトリウム変化

・尿崩症は血液濃縮で高Na

・SIADHは血液薄まるので低Na

 

 

今回は以上になります!

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