医療系国家試験の解説サイト
国試かけこみ寺です!
令和3年2月17日(水)に実施された
臨床検査技師国家試験問題について
一部の分野をわかりやすく解説していきます!
問題(+別冊)と解答は厚生労働省のHPで公開されています
※以下の問題の出典は全て、厚生労働省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-07.html)で公開している問題を引用しています。
問題に対する解説は国試かけこみ寺のオリジナルとなります。
67回の解説のまとめはこちらからどうぞ
【第67回 臨床検査技師国家試験】問題解説まとめリンク(最新)
MT67-AM11 一次救命処置に含まれないのはどれか。
1.意識確認
2.気道確保
3.人工呼吸
4.静脈路確保
5.AED の使用
一次救命処置と二次救命処置を見分ける方法は簡単です!
一次救命:一般人でもできる
二次救命:専門資格を持つ人ができる
このように覚えましょう
4.静脈路確保が正解となります
静脈路の確保とは、血管に針やカテーテルを入れる行為にあたりますので、一般人にはできません
MT67-AM12 ヒトパピローマウイルスによって引き起こされるのはどれか。
1.乳 癌
2.卵巣癌
3.子宮筋腫
4.子宮頸癌
5.子宮体癌
正解は4.子宮頸癌です
他に、癌との関係が示されている菌とウイルスを以下に示します(参考:国立がん研究センターより引用)
- ヘリコバクター・ピロリ: 胃癌
- B型・C型肝炎ウイルス:肝癌
- EBウイルス:悪性リンパ腫(バーキットリンパ腫、ホジキンリンパ腫)他に癌ではないが、伝染性単核球症
- HTLV-1:成人T細胞白血病
MT67-AM13 間質性肺炎の血清マーカーはどれか。2つ選べ。
1.CYFRA
2.KL-6
3.ProGRP
4.SLX
5.SP-D
疾患・腫瘍マーカーは覚えるしかない…というのが現状です
ちなみにこれらは全て肺に関与するマーカーです
間質性肺炎はKL-6とSP-Dがあります
ちなみに、間質性肺炎は拘束性肺疾患の代表です
CYFRAは肺扁平上皮癌
ProGRPは肺小細胞癌
SLXは肺腺癌(他に膵臓や卵巣癌)
こういったマーカーなどは問題で出るたびに、ノートなどにメモすることをおすすめします
繰り返し問題を解くことで、いつも出てくる選択肢は自然と覚えられるようになります
↓肺疾患についての関連記事です!
↓重要性の高い腫瘍マーカーについて解説している記事です!
MT67-AM14 心不全の重症度評価に用いられるのはどれか。
1.AST
2.BNP
3.CK
4.LD
5.トロポニン
こちらも疾患マーカーの問題ですね
心不全マーカーと言えば2.BNPです
他は心筋梗塞で上昇が見られるものです
↓心筋梗塞マーカーについてはこちらで詳細に解説しています!
MT67-AM15 慢性閉塞性肺疾患(COPD)で増加するのはどれか。
1.残気量
2.肺活量
3.1秒率
4.1秒量
5.肺拡散能
この問題で大事な考え方というのは、肺の疾患で増加するという部分です
肺疾患で肺機能が低下するということですから、
肺活量や、肺拡散能など基本的な肺機能が低下するのは当然です
1秒率、1秒量は、1秒間で吐き出せる空気の量です
低下もしくは変化がないにしても、増加することはありません
肺機能の低下によって、増加するのは肺に残る空気、すなわち残気量や機能的残気量ということになります
↓1秒率や1秒量、2種類の肺疾患の分類についてこちらで詳しく解説しています
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