医療系国家試験の解説サイト
国試かけこみ寺です!
令和2年2月19日(水)に実施された
臨床検査技師国家試験問題について
一部の分野をわかりやすく解説していきます!
問題(+別冊)と解答は厚生労働省のHPで公開されています
※以下の問題の出典は全て、厚生労働省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp200414-07.html)で公開している問題を引用しています。
問題に対する解説は国試かけこみ寺のオリジナルとなります。
MT66-PM20 特発性肺線維症の肺機能検査値として典型的でないのはどれか。
1.%VC 60% (肺活量)
2.%FVC 60% (努力性肺活量)
3.%FRC 70% (機能的残気量)
4.%TLC 70% (全肺気量)
5.FEV1% 50% (1秒率)
スパイロ検査の略語は全て覚えると大変です
VC:肺活量
FEV1:1秒率
この2つだけ、まずは覚えましょう
肺線維症は拘束性肺疾患です
一方で、気管支炎などは閉塞性肺疾患です
この2つの判別法は
閉塞性:1秒率(FEV1)が70%未満
拘束性:%肺活量(VC)が80%未満
・肺線維症は拘束性肺疾患である
・閉塞性肺疾患はFEV1が70%未満
この2つの知識を組み合わせると、
5.FEV1% 50% (1秒率)
は閉塞性と診断されるため、
肺線維症においては誤りであるとわかります
以下の記事でも詳しく解説していますので良ければ御覧ください!
MT66-PM21 健常成人で加齢とともに増加するのはどれか。
1.1秒率
2.1秒量
3.残気量
4.肺活量
5.努力肺活量
スパイロメトリーに関するもので
加齢とともに増加する
冷静に考えると非常に簡単な問題です
1.1秒率
2.1秒量
この2つは1秒間に吐き出す空気の割合、量をそれぞれ表しています
加齢に伴って吐く力が弱まるのは当然です
そう考えれば1,2は加齢で低下しますね
4.肺活量
5.努力肺活量
肺活量も加齢に伴って低下するのは当然ですよね
冷静にツッコミを入れていくと、この問題は
3の残気量しかありえないとわかるわけです
ちなみに残気量と機能的残気量の違いなどについては
以下の記事で解説しています!
MT66-PM23 体表からの超音波検査において観察に用いる周波数が最も低い臓器はどれか。
1.甲状腺
2.心 臓
3.脾 臓
4.膵 臓
5.前立腺
エコー検査の周波数についての問題です
エコー検査の周波数は高いほど分解能は向上しますが
深部までは届かなくなります
このことを知っていると最も表層に近い
甲状腺の周波数は高くなると判断できます
他には、頸動脈や静脈瘤検査で見る血管などもそうです
その他の選択肢はどの臓器が深い場所にあるか
と考えるのは難しいので
周波数が最も低いのは心エコーである、と覚えてしまいましょう
よって答えは2.心臓です
その他、腹部の臓器は、表層と心臓の中間と考えてOKです
MT66-PM28 副交感神経節後線維の伝達物質はどれか。
1.セロトニン
2.メラトニン
3.アドレナリン
4.アセチルコリン
5.ノルアドレナリン
神経伝達物資の問題です
これは知識として知っているかどうかという問題なので
覚えてしまいましょう!
副交感神経はアセチルコリン
交感神経はノルアドレナリンです
これらの自律神経について詳しい解説記事も書いています!
知識は丸暗記するのではなく、
断片的に覚えたものを
つなぎ合わせて答えを導く癖をつけると
問題への対応力が上がっていきますよ。
まずは少しずつ覚えていきましょう!
ではでは!
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