【第66回臨床検査技師国家試験】PM29, 30, 31, 32, 33の問題をわかりやすく解説

MT国家試験

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国試かけこみ寺です!

令和2年2月19日(水)に実施された

臨床検査技師国家試験問題について

一部の分野をわかりやすく解説していきます!

問題(+別冊)と解答は厚生労働省のHPで公開されています

※以下の問題の出典は全て、厚生労働省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp200414-07.html)で公開している問題を引用しています。

問題に対する解説は国試かけこみ寺のオリジナルとなります。

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MT66-PM29:ある酵素の Km 値が2mmol/L であるとき、最大反応速度Vmaxの 98%を得るための基質終濃度(mmol/L)に最も近いのはどれか。ただし、Michaelis-Menten の式が適用される。

ミカエリスメンテン式

1. 25
2. 50
3.100
4.200
5.400

ミカエリスメンテン式を用いた計算問題です。

詳細を理解するよりもパターンとして覚えてしまったほうがよいかもしれません。

まずは情報を整理しましょう

・Km =2 mmol/L

求めるのは基質濃度=S

・vは最大反応速度Vmaxの 98%

これがわかりにくいところかと思いますが、

これはvがVmaxの98%、すなわち

v=0.98Vmaxを代入すればよいです

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: image.png

先程まとめたことを代入していくと

0.98Vmax = Vmax・S/2+S

両辺をVmaxで割って

0.98=S/2+S

両辺に(2+S)をかけると

0.98(2+S)=S

式を展開して

1.96+0.98S=S

さらに整理して

S-0.98S=1.96

0.02S=1.96

S=98

よって最も近い答えは 3.100 となります

 

MT66-PM30:膵 Langerhans 島から分泌されるのはどれか。2つ選べ。

1.グルカゴン
2.セクレチン
3.エストロゲン
4.ソマトスタチン
5.コレシストキニン

 

膵臓のランゲルハンス島から分泌されるホルモンについて

これは必須知識なので絶対覚えましょう

 

覚えるべきは以下の3つです

ランゲルハンス島の細胞とホルモンをセットで覚えましょう

α細胞:グルカゴン

グルカゴンは血糖値を上げるホルモンです

血糖値を上げる、とはグリコーゲンをグルコースに戻す

などの作用を指します

 

β細胞:インスリン

言わずと知れた血糖値を下げるホルモンです

血糖値を下げる、とはグルコースをグリコーゲンに変換する

細胞への糖の取り込みを促進する、などの作用を指します

 

δ細胞:ソマトスタチン

δ=デルタ細胞 または D細胞 と呼ばれることもあります

ソマトスタチンは、膵臓の他、視床下部からも分泌されます

ソマトスタチンの主な役割

・グルカゴンやインスリンの抑制

・胃ホルモンであるガストリン、胃液の分泌抑制

などがあります

食事が終わり、血糖に関するホルモンが分泌後

それらを抑えて、整えるというイメージを持っておくと良いと思います

 

他の選択肢もしっかり見ていきましょう

 

大事なのは、選択肢の言葉を説明できること です

2.セクレチン
5.コレシストキニン

セクレチンとコレシストキニンは関係が深いため一緒に解説します

この2つのホルモンは主に十二指腸から分泌されます

セクレチンの重要な役割はガストリンの分泌を抑制し、

胃液の分泌を抑制することです

 

ガストリンは胃のホルモンで

胃液を分泌し、消化を促進します

 

十二指腸・小腸ではアルカリ性の消化酵素が働くため

胃酸を中和したいわけです

そこで、セクレチンがその機能を助けるんですね

 

さらに、コレシストキニンがセクレチンを助けます

コレシストキニンは膵液・胆汁分泌の促進をして

胃の次の消化を助けます

このようにガストリン・セクレチン・コレシストキニンが

連携して作用し、胃腸の消化を行っています

 

3.エストロゲン

主に卵巣から分泌される、いわゆる女性ホルモンです

ステロイドホルモンに分類されます 

 

↓ ホルモンの分類に関する記事も書いています

  

MT66-PM31:放射線感受性が高いのはどれか。

1.筋肉組織
2.結合組織
3.脂肪組織
4.神経組織
5.リンパ組織

 

放射線感受性は分裂が盛んで、分化の程度が低いほど高くなります

具体的には、

骨髄リンパ組織になります

環境省のHPに非常にわかりやすい解説が載っていますので

参考にしてみてください

環境省_臓器・組織の放射線感受性

環境省HP 第3章 放射線による健康影響 より

 

MT66-PM32:アミラーゼアイソザイムで正しいのはどれか。

1.S 型は尿に排泄されない。
2.急性膵炎では S 型が上昇する。
3.P 型は S 型よりも分子量が大きい。
4.流行性耳下腺炎では P 型が上昇する。
5.腎不全では P 型、S 型ともに上昇する。

 

アミラーゼアイソザイムに関する問題です

アミラーゼは

唾液(saliva)に分泌されるS型

蔵(pancreatic)で分泌されるP型があります

各選択肢の間違いを修正しつつ、知識をまとめていきましょう

 

1.S 型は尿に排泄されない

S型およびP型のどちらも尿中に排泄されます


2.急性膵炎では S P型が上昇する。

当然ですが膵炎ではP型が上昇します


3.P 型は S 型よりも分子量が大きい小さい

分子量はP型<S型ですが細かい情報なので

覚える必要はありません 


4.流行性耳下腺炎では P S型が上昇する。

耳下腺は唾液分泌が行われますから

耳下腺炎ではS型が上昇します
 

 

5.腎不全では P 型、S 型ともに上昇する。○

これが正しい答えとなります

選択肢1より、アミラーゼはS型もP型も尿中に排泄されます

すなわち、腎不全となれば、どちらも排泄が低下しますから

血中のアミラーゼが上昇するのは必然です

 

MT66-PM33:骨吸収マーカーはどれか。2つ選べ

1.オステオカルシン(OC)
2.骨型アルカリホスファターゼ(BAP)
3.酒石酸抵抗性酸ホスファターゼ(TRAcP-5b)
4.デオキシピリジノリン(DPD)
5.プロコラーゲン・ペプチド

 

デオキシピリジノリン(DPD)については午前の問題でも出ています

 

骨形成と骨吸収について

骨形成:血中のCaを骨に取り込む(骨芽細胞が行う)
骨吸収:骨を溶かし血中のCaが増える(破骨細胞が行う)

 

骨吸収という言葉は少しややこしいですが

骨を溶かすことです

骨形成と骨吸収の度合いを測るマーカーを以下に示します

 

骨形成:骨型アルカリホスファターゼ、オステオカルシン、プロコラーゲン・ペプチド

骨吸収:デオキシピリジノリン、酒石酸抵抗性酸ホスファターゼ、コラーゲン・テロペプチド

 

名前も長いしすごく覚えづらいですよね。。。

 

そこで今回はちょっとだけ覚えやすくなるコツも紹介します

 

まずはデオキシピリジノリジン

これは骨吸収マーカーとして覚えるしかないです

まずはこれを必ず覚えましょう

 

次に、酒石酸抵抗性酸ホスファターゼ

酸は骨を溶かす吸収

このイメージで覚えてください

 

コラーゲンも2種類ありますが

プロコラーゲン・ペプチドについて

プロというのは「前の」という意味です

例えばプロトロンビンはトロンビンの前駆物質ですよね

すなわち、骨になる前のプロコラーゲン→骨形成

このようなイメージで覚えると良いと思います

 

こじつけがひどいと思われるかも知れませんが

国家試験勉強の暗記は、イメージ付けたもの勝ちです

無理矢理にでもイメージ付けて覚えるのがコツになります

 

今日の解説はここまでです。

ここまで読んでいただきありがとうございます!

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