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国試かけこみ寺です!
令和8年2月18日(水)に実施された
第72回臨床検査技師国家試験問題について
一部の分野をわかりやすく解説しています!
問題(+別冊)と解答は厚生労働省のHPで公開されています
※以下の問題の出典は全て、厚生労働省のホームページ
(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-07.html)
で公開している問題を引用しています。
問題に対する解説は国試かけこみ寺のオリジナルとなります。
MT72-PM29 細胞内小器官で糖鎖の付加を行うのはどれか。
1. 核
2. 中心体
3. ゴルジ装置
4. リソソーム
5. ミトコンドリア
細胞小器官の基本的な問題ですが、各器官の役割を地道に覚えていくしかありません
1. 核 →DNAの保存、転写
2. 中心体 →細胞分裂
3. ゴルジ装置 →糖鎖の付加(グリコシレーション)◯ これが正解
4. リソソーム →加水分解
5. ミトコンドリア →好気呼吸、ATP合成、電子伝達系、β酸化、尿素回路(オルニチン回路)など
ミトコンドリアの役割は非常に豊富ですので覚えておきましょう!
MT72-PM30 グリコーゲンを貯蔵する主な組織はどれか。
1. 脳
2. 筋 肉
3. 脂 肪
4. 小 腸
5. 腎 臓
グリコーゲンを主に貯蔵する組織は、肝臓と骨格筋です。
肝臓のほうが密度が高く保存されていますが、総量では筋肉のほうが多いです。
デンプンやグリコーゲンのように貯蔵目的の多糖類を、貯蔵多糖といいます。
MT72-PM31 血清を試料として定量可能なのはどれか。
1. ACTH
2. ADH
3. BNP
4. PTH
5. TSH
この問題はかなり難しいです。
選択肢は全てホルモンですが、ホルモンは血清でも血漿でも測定可能なものと、
EDTA(+プロテアーゼ阻害剤)血漿でのみ測定可能、というものがあります
場合によってはさらに添加物が必要な場合もあり、ひとつひとつを完全に覚えるのはコスパが悪いと言わざるを得ません
かといって国家試験で出てしまった以上は、わりきって血漿で測定するものを覚えてしまうのが良いのかなと思います、
とりあえずはこの問題で選択肢に出ているホルモンを覚えておきましょう
・ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)
・ADH(バゾプレシン=抗利尿ホルモン)
・BNP(脳性ナトリウム利尿ペプチド)
・PTH(パラトルモン)
他には、ANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド)、レニンやグルカゴンなどがあります
ということでこの問題の正解は5.TSHです
もう一つ重要ポイント!
BNPは不安定でEDTAが必要なのですが、NT-proBNPは血清でも測定可能、という特徴があります!
これは近年の国試で出題された重要部分なのでぜひ覚えておきましょう。
MT72-PM32 500nmの余色〈補色〉はどれか。
1. 青
2. 赤
3. 橙
4. 緑
5. 紫
これも難問です。
補色というのは物質が吸収する色に対して、人間の目に実際に見える色です。
この問題を解くためには以下の表を覚えればよいです
波長(nm) 色 補色(余色)
390~430 紫 黄
430~495 青 橙
495~560 緑 赤
560~585 黄 紫
585~620 橙 青
620~700 赤 緑
(医歯薬出版株式会社 臨床化学検査学 第3版 43Pより引用)
500nmの波長の光は緑色、それに対する補色は赤です
波長の範囲と色と補色 をあわせて覚えないといけないので記憶のコスパが悪いと言わざるを得ません。。。
なのでかけこみ寺としては、国試には出たことがあるので余裕があれば覚えてもいいかも、というところです。
色つけて置いた表を貼っておきます

MT72-PM33 アンモニアで正しいのはどれか。
1. 腎臓で無毒化される。
2. 核酸から生合成される。
3. 血漿中では蛋白に結合して存在する。
4. ウレアーゼ-GLDH法によって測定される。
5. 臨床検査ではアンモニア窒素濃度として表示する。
1. 腎臓で無毒化される。 ✕
→アンモニアを無毒な尿素に変換するのが尿素回路(オルニチン回路)であり、肝臓で行われます
2. 核酸から生合成される。 ✕
→アンモニアはタンパク質の代謝物として産生されます。
核酸の代謝物は尿酸です。
3. 血漿中では蛋白に結合して存在する。 ✕
→アンモニアは水溶性であり血中ではアンモニウムイオン(NH4+)または遊離NH3として存在します。
アンモニウムイオン:遊離型=9:1程度の存在比であり、遊離NH3は細胞障害毒性が強いです
4. ウレアーゼ-GLDH法によって測定される。 ✕
ウレアーゼを用いるのは尿素(尿素窒素BUN)の測定です。
尿素がウレアーゼで分解されて発生したアンモニアをGLDHで処理して、最終的にはNADHの減少を測定します。
アンモニアの測定はこのウレアーゼの過程を飛ばして、GLDHを利用して測定することができます。(GLDH法)
他に酵素サイクリング法というのもあります
5. 臨床検査ではアンモニア窒素濃度として表示する。 ◯
これが正解で、アンモニアと尿素はそれぞれの窒素量で表すという慣習があり今も
アンモニア窒素と尿素窒素(BUN)で表すのが一般的です。
MT72-PM34 脂質代謝で誤っているのはどれか。
1. ケトン体は胆汁酸の原料となる。
2. リン脂質は細胞膜の構成成分である。
3. 血漿中のコレステロールはエステル型が多い。
4. 血漿中の遊離脂肪酸はアルブミンと結合している。
5. トリグリセライドはカイロミクロンの主要な脂質である。
それぞれ知識をまとめていきます
1. ケトン体は胆汁酸の原料となる。 ✕
→胆汁酸の原料はコレステロールです
コレステロールから作られるものは国試に出ます!↓こちらの記事から覚えましょう!
【ゴロで覚える】コレステロールの生合成・コレステロールから作られるもの【臨床検査技師 国試】
ケトン体自体は何かの原料にはならず、エネルギーとして消費されます。ただし体内に過剰になってしまうとケトアシドーシスを引き起こします。
2. リン脂質は細胞膜の構成成分である。 ◯
→正しい。ちなみに体内で最も多いリン脂質はレシチン(ホスファチジルコリン)です
3. 血漿中のコレステロールはエステル型が多い。 ◯
→正しい。遊離型:エステル型=1:2 と覚えておきましょう
4. 血漿中の遊離脂肪酸はアルブミンと結合している。 ◯
→正しい。遊離脂肪酸はそのままでは血液に溶けないので、アルブミンが運搬しています。
アルブミンが他に運搬しているものとして、Ca、ビリルビンなどがあります
5. トリグリセライドはカイロミクロンの主要な脂質である。 ◯
→正しい。カイロミクロンはリポタンパク質の中で最も脂質成分(TG)が多いです
MT72-PM35 日本臨床化学会〈JSCC〉勧告法による酵素活性測定で340nmの吸光度増加を測定するのはどれか。
1. ALP
2. AST
3. ChE
4. CK
5. γ-GT
まず、340nmの測定とはNADHの吸光度の測定(紫外部測定)のことで、増加を測定するものと、減少を測定するものがあります
NADH(340nm)の増加を測定するのは
CK, LD, Glu(グルコース)
NADH(340nm)の減少を測定するのは
AST, ALT, ChE, アンモニア、尿素窒素(BUN)
そして酵素活性の測定においては、340nmでない波長の測定(可視部測定)もあり、
生成するニトロフェノールまたはニトロアニリンを測定するものがあります
ニトロフェノールはAMY, ALP
ニトロアニリンはγ-GTです
細かい原理はわからなくとも、ここは押さえておくとよいでしょう
まずは340nmの測定についてしっかり覚えるため、こちらの記事をご参照ください!

MT72-PM36 脂溶性ビタミンはどれか。
1. チアミン
2. コバラミン
3. リボフラビン
4. アスコルビン酸
5. カルシフェロール
脂溶性ビタミンはDAKE(だけ)で覚えましょう!
そして、ちゃんとビタミンの化学名も覚えましょう!
1. チアミン ビタミンB1
2. コバラミン ビタミンB12
3. リボフラビン ビタミンB2
4. アスコルビン酸 ビタミンC
5. カルシフェロール ビタミンD
正解は5です
↓ビタミンの化学名の確認はこちらの記事から!




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