【第66回臨床検査技師国家試験】AM35, 36 37の問題をわかりやすく解説

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国試かけこみ寺です!

令和2年2月19日(水)に実施された

の臨床検査技師国家試験問題について

一部の分野をわかりやすく解説していきます!

問題(+別冊)と解答は厚生労働省のHPで公開されています

※以下の問題の出典は全て、厚生労働省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp200414-07.html)で公開している問題を引用しています。

問題に対する解説は国試かけこみ寺のオリジナルとなります。

 

 

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MT66-AM35 クロールについて正しいのはどれか。2つ選べ。

1.約 90%が細胞内に存在する。
2.蛋白質との結合型が存在する。
3.嘔吐により血中濃度が低下する。
4.α-アミラーゼの活性中心に含まれる。
5.アニオンギャップ値の算出に必要である。

 

 

クロール(Cl-イオン)についての問題です

 

1.約 90%が細胞内に存在する。 
 

細胞内外に多いイオンを簡単にまとめます

(メジャーなもののみ)

細胞内:K+とHPO42-

細胞外Na+とCl-

 

最低限これだけは覚えておきましょう!

 

 

2.蛋白質との結合型が存在する。 

この記述はカルシウムCaのことです

カルシウムの約50%はイオン型 Ca2+

もう50%はアルブミンと結合した、蛋白結合型で存在しています

 

 

3.嘔吐により血中濃度が低下する。

嘔吐で胃液(HCl)を喪失するため低下します

ちなみに、酸を失うので嘔吐はアルカローシスとなります

 

4.α-アミラーゼの活性中心に含まれる。 

 

酵素の活性中心で覚えるべきものは金属イオンが多いです

・アミラーゼはカルシウム Ca2+

・ヘキソキナーゼはマグネシウム Mg2+

このあたりは国試で頻出です

 

そしてアミラーゼの活性中心はカルシウムですが

活性化にクロール Cl- 自体は必要です

活性の中心部分はあくまで、Ca2+ という話です

 

 

5.アニオンギャップ値の算出に必要である。 

アニオンギャップ=ナトリウム-(クロール+重炭酸)

体内で割合の多い、プラスイオンとマイナスイオンの差を

表しており、代謝性アシドーシスの鑑別に用います

 

 

MT66-AM36 血清蛋白泳動分画を別に示す。この患者の血清中に増加が考えられるのはどれか。

1.アルブミン
2.α1-アンチトリプシン
3.リポ蛋白
4.トランスフェリン
5.IgG

血清タンパク質の電気泳動分画ですね

大きく5つの分画に分けることが出来ます

 

①~⑤の分画でこれだけは覚えるべきという

代表的なタンパク質をまとめます

①アルブミン

②α1アンチトリプシン、α1酸性糖蛋白(アシドグリコプロテイン)

③α2分画:ハプトグロビン、セルロプラスミン

④β分画:トランスフェリン、ヘモペキシン

⑤γグロブリン分画:IgG、IgM、IgAなど

 

α1分画は、名前にα1がついているのですぐわかりますね

 

ポイントはα2とβ分画の区別をちゃんとできるかということですね

個人的な覚え方を紹介します

ベータ分画、トランスフェーリン、ヘモペーキシン

エー という音が入っているものがベータ分画!

 

そして問題の答えですが、⑤のγグロブリン分画が増加していますので

答えは5.IgGであるとすぐわかりますね!

考えられる疾患としては、

膠原病、悪性腫瘍、多発性骨髄腫、原発性マクログロブリン血症などがあります

 

 

MT66-AM37:グルクロン酸抱合の不良により間接ビリルビンが増加するのはどれか。

1.閉塞性黄疸
2.溶血性貧血
3.Gilbert 症候群
4.急性ウイルス性肝炎
5.Dubin-Johnson 症候群

 

この問題を解くにあたり、必要な知識は一つです!

直接ビリルビンと間接ビリルビンの違いを説明できるか?

これにつきますね

 

簡単にまとめます

 

直接ビリルビン:肝臓で抱合を受けたビリルビン

間接ビリルビン:肝臓で抱合される前のビリルビン

 

 

1.閉塞性黄疸

閉塞性黄疸は、胆道閉塞などで胆汁が詰まる

つまり、肝臓での抱合が既に終わっている直ビの増加

 


2.溶血性貧血

溶血性貧血の溶血は血中で起こりますから、

肝臓に至る前の、抱合されていないビリルビン

つまり、間接ビリルビンが増えます

 

ただし、これは抱合ができないせいで増えるのではなく

溶血が原因です、なので今回の問題の答えではない

となります

 


4.急性ウイルス性肝炎

急性ウイルス性肝炎では直接ビリルビンが上昇します

抱合後のビリルビンが分泌される際に

幹細胞の炎症によって漏れ出す、という流れと考えられます

 

 

3.Gilbert 症候群
5.Dubin-Johnson 症候群

 

さて、残ったのはこの2つの症候群ですが

ビリルビンに関する症候群というのは4つあります

 

 

直接ビリルビン上昇Dubin-Johnson症候群とRotor症候群

直接=DiRectで覚えましょう!

間接ビリルビン上昇Gilbert症候群とCrigler-Najjar症候群

 

このことから答えとなる間接ビリルビン上昇疾患は

Gilbert症候群であるとわかります。

 

Gilbert症候群は遺伝性の疾患で

グルクロン酸抱合が上手くいかない病気です

 

 

↓ビリルビンについては以下の記事で詳しく、わかりやすく解説しています!

 

今回の解説は以上になります!

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