【第65回臨床検査技師国家試験】PM74, 75, 77, 79, 80の問題をわかりやすく解説

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国試かけこみ寺です!

平成31年2月20日(水)に実施された

第65回臨床検査技師国家試験問題について

一部の分野をわかりやすく解説していきます!

問題(+別冊)と解答は厚生労働省のHPで公開されています

※以下の問題の出典は全て、厚生労働省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp190415-07.html)で公開している問題を引用しています。

問題に対する解説は国試かけこみ寺のオリジナルとなります。

 

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MT65-PM74 ウイルスと疾患の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。 

1.EB ウイルス ー伝染性単核球症
2.ロタウイルス ー乳児嘔吐下痢症
3.ポリオウイルス ー急性胃腸炎
4.ヒトコロナウイルス ー流行性角結膜炎
5.ヒトパルボウイルス ー手足口病

 

ウイルスと引き起こす疾患について

正解は1,2です

各選択肢を見ていきましょう

 

1.EB ウイルス ー伝染性単核球症

主症状は発熱や腫れです。キス病ともいい、若年層に好発します。

2.ロタウイルス ー乳児嘔吐下痢症

ロタウイルスは乳幼児の下痢や嘔吐を引き起こす主原因となっています。

3.ポリオウイルス ー急性灰白髄炎

ポリオが引き起こす疾患は急性灰白髄炎といいます。手足の麻痺などを残す可能性があり、新生児期のワクチン対象です。

4.ヒトコロナウイルス ーかぜ症候群・呼吸器疾患など

コロナウイルスと言えば、2019年~2020年現在まで猛威を奮っているCOVID-19ですが、これまでにもコロナウイルスは存在しており、いわゆる風邪の原因となっていました。これらが変異し、重症呼吸器疾患を引き起こすのが、SARS, MARS, COVID-19です。

5.ヒトパルボウイルス ー伝染性紅斑

手足口病ーコクサッキーウイルス

伝染性紅斑とは、発熱などの風邪のような症状で、頬に赤い発疹が出るためりんご病と呼ばれたりもします。手足口病はコクサッキーウイルスが引き起こす発疹を主症状とします。

MT65-PM75 プラスミドによる耐性遺伝子の伝播に該当するのはどれか。

1.形質転換
2.形質導入
3.抗原変異
4.接合伝達
5.非相同組換え

 

プラスミドとは

細菌がもっている環状DNAのことを指します。細菌の染色体DNAとは独立し、接合によって他の菌に渡すことができます(これが薬剤耐性菌の原因となる)。

  

1.形質転換

死菌から流出したDNAを別の菌が取り込むこと。

2.形質導入

バクテリオファージという細菌に感染するウイルスが、その遺伝子を菌に注入すること。

3.抗原変異

いわゆるウイルス抗原の変異。連続変異:ドリフト不連続変異:シフトがある。ドリフトは1つのウイルス内での突然変異。シフトは2つのウイルス抗原が合わさり新たな抗原性を発揮する。いずれも新型と呼ばれる所以でもある。

MT65-PM77 インフルエンザウイルスの主な感染経路はどれか。2つ選べ。

1.接触感染
2.飛沫感染
3.空気感染
4.血液感染
5.経口感染

インフルエンザを含め、通常感染する可能性のある多くのウイルスは1.接触感染と2.飛沫感染ですね。(新型コロナももちろんそうです)

接触感染は、咳やくしゃみを押さえた手にウイルスが付着し、その手で触った場所を、更に別の人が触り、それが口に入るなどして感染します。

飛沫感染は、咳やくしゃみで直接、飛沫が鼻や口の粘膜を通して感染することです。

厳密な定義は微妙に違いますが、どちらも感染者の咳・くしゃみの唾などが感染源となります。

 

国家試験で重要なのは、3,4,5なのでこれらを覚えましょう

3.空気感染

最も恐ろしい感染様式で、感染者の飛沫から、水分を失い乾燥した状態でも感染力が残っているウイルスを指します。通常、乾燥すればウイルスは壊れやすくなり感染性を失いやすいとされます。

国試で覚えるべき、空気感染するウイルスは以下の3つです

空気感染:水痘・麻疹・結核

※結核はウイルスでなく、菌です

 

4.血液感染

血液感染は、性行為・輸血・針刺し事故などでの感染を意味します。

国試レベルで重要なのは以下の3つです

血液感染:B型肝炎・C型肝炎・HIV

  

5.経口感染

これらはウイルスの含まれた汚水やそれで育った野菜・魚介などを摂取することによる感染を指します。環境の整っていない国では経口感染が多くなります。

国試レベルでは、A型肝炎とE型肝炎経口感染のウイルスです。

他、多くの寄生虫なども経口感染です。

MT65-PM79 結核菌特異的全血インターフェロン γ 遊離測定法IGRAでサイトカインを産生する細胞はどれか。

1.単 球
2.B 細胞
3.マクロファージ
4.ヘルパー T 細胞
5.細胞傷害性 T 細胞

結核菌特異的全血インターフェロン γ 遊離測定法(IGRA)

ってなんだ?聞いたこともない!

このような問題はこうして難しい言葉を使い、冷静さを失わせる問題なのです。

知らなくとも、まずは落ち着いて言葉を見ましょう。

  • 結核菌に特異的な
  • 全血の
  • インターフェロン γ の遊離を
  • 測定する方法

選択肢にあるのは各種の白血球系細胞です

 

文中のサイトカインとは

インターフェロンγ(IFN-γ)のことです

つまり、この問題はIFN-γの産生細胞はどれか

と言い換えて解釈しても良さそうです

 

インターフェロンγを産生する細胞

  • Th1(CD4+、ヘルパーT細胞)
  • NK細胞

があります。

これは確実に覚えなければいけない知識です

このことから、答えは4になります

 

このように、例え知らないことであっても

問題文と選択肢から得られる情報を最大限駆使して

少しでも正解の確率を上げることが重要です

少なくともIFN-γはT細胞のサイトカインであると知っていれば

4,5の二択まではすぐ絞り込めるはずです

 

また、ここから派生する知識として

各免疫細胞の分泌するサイトカインの組み合わせを

勉強すると良いでしょう

 

結核菌特異的全血インターフェロン γ 遊離測定法(IGRA)について

ツベルクリン反応検査に代わる、結核菌の感染を診断する特異性の高い検査です。結核菌に既に感染している(したことがある)人に、結核菌の特異的な抗原を入れると、過去の感染を記憶しているヘルパーT細胞がIFN-γを分泌するため、それを測定します。

MT65-PM80 腫瘍マーカーと対象となる腫瘍との組合せで誤っているのはどれか。

1.CEA ー胃 癌
2.SCC ー大腸癌
3.CA125 ー卵巣癌
4.CA19-9 ー膵 癌
5.PIVKA-Ⅱ ー肝 癌

 

腫瘍マーカーは覚えなければどうしようもない範囲ですので

単語カードなどに組み合わせをまとめて地道に覚えることをおすすめします

 

誤りは2.です

SCCは扁平上皮癌

すなわち、子宮頸がんや食道癌などです

 

ちなみに、1.CEAは対応する癌の種類が非常に多いです

全て覚えるのは大変なので、CEAが出たら考えるのは最後です

5.PIVKA-ⅡのVKはビタミンKのことです

このことから肝臓の凝固因子→肝癌 といくと覚えやすいです

ちなみにPIVKAⅡはV.K阻害で上昇するため、ワーファリン服用でも上昇します

 

 

今回の問題は以上になります!

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