【第67回臨床検査技師国家試験】PM35, 36, 37, 38, 39の問題をわかりやすく解説

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国試かけこみ寺です!

令和3年2月17日(水)に実施された

臨床検査技師国家試験問題について

一部の分野をわかりやすく解説していきます!

問題(+別冊)と解答は厚生労働省のHPで公開されています

※以下の問題の出典は全て、厚生労働省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp210416-07.html)で公開している問題を引用しています。

問題に対する解説は国試かけこみ寺のオリジナルとなります。

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MT67-PM35 上昇するアイソザイムと疾患の組合せで正しいのはどれか。

1.ALP1 ー閉塞性黄疸
2.ALP2 ー悪性腫瘍の骨転移
3.ALP3 ー肝硬変
4.ALP4 ー 腎不全
5.ALP5 ー潰瘍性大腸炎

ALPのアイソザイムは肝型・骨型・胎盤型・小腸型などがあります

対応する番号は、以下の通りです

  • ALP1:肝
  • ALP2:肝
  • ALP3:骨
  • ALP4:胎盤
  • ALP5:小腸

「かん・かん・こつ・たい・しょう」と音で覚えることをおすすめします(10回も音読すれば頭に残りやすいですよ!)

正解は、肝型のALP1ー閉塞性黄疸です

肝硬変では2+5上昇など組み合わさる場合もありますが、国試レベルでは高難度な知識です

ちなみにALP6も存在しますが、潰瘍性大腸炎で上昇する特殊なパターンです

MT67-PM36 日本臨床化学会JSCC勧告法で共役酵素を用いないのはどれか。

1.AST
2.AMY
3.CK
4.ChE
5.γ-GT

共役酵素とは

酵素測定において、測定したい目的酵素以外に用いられる酵素のこと

共役酵素を用いない測定系の代表は、LD、γ-GT、ALPです

LDの測定系は非常にシンプルです

乳酸+NAD → ピルビン酸+NADH (NADH=340nm の増加を測定する)

γ-GTとALPは、反応で生成したニトロアニリンもしくはニトロフェノールを測定しますので共役酵素は不要です

 

ちなみに酵素測定を何から覚えていいかわからなければ、まずはNADHの増加を測るのか、減少を測るのか、というところから覚えることをおすすめします

MT67-PM37 ビタミンについて正しいのはどれか。2つ選べ。

1.ビタミン A は抗酸化作用がある。
2.ビタミン D は骨代謝に関与する。
3.ビタミン C は視覚の正常化に関与する。
4.ビタミン E はコラーゲンの形成に関与する。
5.ビタミン B6 はアミノトランスフェラーゼの補酵素となる。

ビタミンの非常に基本的な問題です、正しく訂正します

1.ビタミン A CとEは抗酸化作用がある。
2.ビタミン D は骨代謝に関与する。
3.ビタミン C Aは視覚の正常化に関与する。
4.ビタミン E Cはコラーゲンの形成に関与する。
5.ビタミン B6 はアミノトランスフェラーゼの補酵素となる。

補足情報として、コラーゲン生成にはアミノ酸であるプロリンの水酸化(ヒドロキシプロリン)が必要です

ビタミンB群はほとんどが補酵素の役割を持っています、V.B6はAST, ALTの補酵素です

↓ビタミンの基礎勉強はこちらからどうぞ!

MT67-PM38 必須アミノ酸でないのはどれか。

1.セリン
2.バリン
3.リジン
4.メチオニン
5.トリプトファン

必須アミノ酸でないのは1のセリンです

必須アミノ酸のゴロは

ふろばイスひとりじめ

↓他アミノ酸の分類についても語呂合わせを紹介しています!

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MT67-PM39 血液中で蛋白質と結合して存在しているのはどれか。

1.尿 素
2.アンモニア
3.クレアチン
4.ビリルビン
5.クレアチニン

選択肢はすべて非蛋白性窒素(NPN)です

正解は4のビリルビンです

肝臓で抱合される前のビリルビンを間接ビリルビンと言い、水に溶けないため主にアルブミンと結合して血中に存在します

アルブミンと結合している主要な生体内物質は以下の4つです

  • Ca(40%程度、50%はイオン型)
  • ビリルビン(間接、非抱合)
  • 甲状腺ホルモン(アルブミン、サイログロブリン、トランスサイレチンと結合)
  • 遊離脂肪酸

基本問題が多いので、確実に点数を取っていきたいところです

がんばっていきましょう!!

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