【第55回理学療法士国家試験】PM24, 52, 61の問題をわかりやすく解説

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国試かけこみ寺です!

 

令和2年2月23日(日)に実施されたPT国試の

基礎医学系の問題について解説していきます!

 

問題(+別冊)と解答は厚生労働省のHPで公開されています

 

※以下の問題の出典は全て、厚生労働省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp200414-08_09.html)で公開している問題を引用しています。

問題に対する解説は国試かけこみ寺のオリジナルとなります。

  

 

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PT55-PM24:除細動が必要となる可能性が高い不整脈はどれか

1.Ⅰ度房室ブロック

2.心室頻拍

3.単発の上室期外収縮

4.慢性心房細動

5.連続しない心室期外収縮

 

  

 

除細動というのはいわゆるAEDのことです

 

除細動=細動を除く

 

心臓が本来のリズムを刻めないくらい危険な細動を除く

 

すなわち、最も除細動を必要とするのは心室細動です

 

心室細動の一歩手前の状態、それが2.心室頻拍です

 

頻拍、という言葉から危険度が低いように見えますが

心室が原因で頻拍になると、そのまま心室細動に移行し

突然死、ということもあり得るのです

 

 

1.Ⅰ度房室ブロック

房室ブロックは心房と心室の間で、電気がブロックされてしまうことです

重症度に応じて、Ⅰ~Ⅲに分けられていますが

Ⅰ度は健常者でもたまに見られるくらいの不整脈です

 

3.上室期外収縮は心室より上、つまり心房での不整脈

心房の方が心室より危険度は低め、とおぼえておきましょう

 

4.は慢性心房細動とありますので、危険性としては低めです

しかし、心房細動が急激に激しくなるとAEDを必要とするケースも有る、という感じ

 

5.心室期外収縮は心室を原因とする不整脈ですが、

連続していないというキーワードから

まだ急性の措置は必要ないと判断できます

この心室期外収縮が頻繁に見られると、心室頻拍に移行し

心室細動の危険性は高まります

 

 

PT55-PM52:外胚葉から発生するのはどれか。2つ選べ

1.乳腺

2.卵巣

3.甲状腺

4.松果体

5.上皮小体

 

 

三胚葉の問題の中では難しい部類です

(ちょっと細かいところを聞いてくるなぁという感じです) 

 

とりあえず各選択肢の分類としては

 

1.乳腺ー外胚葉

2.卵巣ー中胚葉

3.甲状腺ー内胚葉

4.松果体ー外胚葉

5.上皮小体ー内胚葉

 

外胚葉は皮膚と神経!というのが基本です

この神経というのは、神経系に関わる物質を出す

副腎髄質や松果体も含まれるというのが細かいポイントですね

 

副腎髄質はカテコラミンというホルモンを出します

※カテコラミンとは、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンなど

松果体はメラトニンという概日リズムに関わるホルモンを出す器官です

 

上皮小体=副甲状腺です

甲状腺とセットで内胚葉と覚えておくとよいでしょう

 

↓ざっくりとした覚え方は以下の記事で紹介しています


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PT55-PM61:細胞について誤っているのはどれか

1.細胞膜は二重膜である

2.細胞膜は主にリン脂質から構成される

3.ミトコンドリアではATP生成を行っている

4.リボソームは蛋白質とDNAから構成される

5.Na-Kポンプにより細胞内のNa+は低く保たれる

 

 

高校生物の延長問題ですね

これらは細胞の基本事項なので

1度役割をまとめてみることをおすすめします

 

1.細胞膜は二重膜である

2.細胞膜は主にリン脂質から構成される

細胞膜はリン脂質の二重層でできています 

よって1,2は正しい

 

3.ミトコンドリアではATP生成を行っている

ミトコンドリアは細胞内のエネルギー工場とも呼ばれます

クエン酸回路、電子伝達系でATPを作り出します

他には、脂質の代謝であるβ酸化も行っています

 

4.リボソームは蛋白質とDNARNAから構成される

これはうっかりすると見落としてしまいそうですが

リボソームはrRNA(リボソームRNA)を持っています

なので、DNAではありません!

 

5.Na-Kポンプにより細胞内のNa+は低く保たれる

ナトは外、カリは内

鬼は外、福は内のリズムで覚えましょう

 

 

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