【第63回臨床検査技師国家試験】PM10-15の問題をわかりやすく解説

MT国家試験

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国試かけこみ寺です!

平成29年2月22日(水)に実施された

臨床検査技師国家試験問題について

一部の分野をわかりやすく解説していきます!

問題(+別冊)と解答は厚生労働省のHPで公開されています

※以下の問題の出典は全て、厚生労働省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp170425-07.html)で公開している問題を引用しています。

問題に対する解説は国試かけこみ寺のオリジナルとなります。

 

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MT63-PM10 体細胞の有糸分裂が起こるのはどれか。

1.G0 期
2.G1 期
3.G2 期
4.M 期
5.S 期

細胞周期の問題です、基本的に覚えるしかないのですがちょっとだけコツを紹介します

細胞分裂までの順番は

G0→G1→S→G2→M です

G1とG2の間にS期がある、というのが注意点です

そして、始まりのG0が休止期、細胞周期の目的は分裂することですから

最後のM期が有糸分裂です(ということで問題の答えは4)

間のS期はsynthesis=合成、つまりS期DNAが複製され2倍になります

MT63-PM11 脂肪便が認められるのはどれか。

1.肝硬変
2.大腸癌
3.食道潰瘍
4.慢性膵炎
5.胃粘膜下腫瘍

脂肪便と言えば、膵炎です、答えは4ですね

脂肪の消化というのは膵液のリパーゼが担っているためです

他に、便の特徴としては

2.大腸癌は出血による赤色便の場合あり

3の食道潰瘍、胃潰瘍、5の胃粘膜下腫瘍など上部の消化管での出血は、時間が立つと血液が黒くなるため黒色便(タール便)

MT63-PM12 ネフローゼ症候群で正しいのはどれか。

1.2型糖尿病は原因とならない。
2.微小変化群によるものは成人に多い。
3.紫斑病性腎炎によるものは小児に多い。
4.尿蛋白の診断基準は 1 .5 g /日以上である。
5.診断基準に高トリグリセライド血症がある。

ネフローゼ症候群とは、腎臓の機能低下による蛋白の漏出、それに伴う低蛋白血症を伴う症候群です。ネフローゼの判定基準は、血清アルブミン値3.0 g/dL以下、血清総蛋白量 6.0 g/dL 以下、蛋白尿:3.5 g/日以上が持続などがあります(ネフローゼ症候群診療ガイドライン 2017より)

1.2型糖尿病は原因とならない →1型2型に関わらず糖尿病性腎症はネフローゼの原因として多いです。

2.微小変化群によるものは成人に多い。 →微小変化群とは、腎糸球体の明らかな変化がないにも関わらず、蛋白質が漏れ出しネフローゼを起こす疾患群です。原因不明な場合もあり、小児、若年者での発症が多いとされます。

3.紫斑病性腎炎によるものは小児に多い。○ →IgA複合体の沈着を原因とする腎炎で、小児に多いのが特徴です。

4.尿蛋白の診断基準は 1 .5 g /日以上である。 →尿蛋白基準は3.5g/Dayですので覚えましょう

5.診断基準に高トリグリセライド血症がある。 →中性脂肪はネフローゼの定義には関係ありません

MT63-PM13 血清と比較した血漿検体の特徴で正しいのはどれか。

1.溶血が多い。
2.LD 活性の偽高値が少ない。
3.凝固因子が含まれていない。
4.蛋白分画への影響が少ない。
5.採血から測定までに時間がかかる。

血清と血漿の違いは、血球が凝固しているか否かですが、その時の液体部分にも様々影響があります

選択肢を見ていきましょう

1.溶血が多い。→溶血は血液が固まる際に起こりやすいので、血清のことです
2.LD 活性の偽高値が少ない。→これが正解。LD活性の偽高値は溶血で起こりやすいので、偽高値が少ないのは血漿の方ですね
3.凝固因子が含まれていない。→血液が固まると消費されるため、血清のことです(と言っても全く含まれていないということはないですが)
4.蛋白分画への影響が少ない。→血漿蛋白分画の電気泳動では、フィブリノーゲンがβ-γ分画にかけて出現し判定の邪魔をしますので、これは血清のことです
5.採血から測定までに時間がかかる。 →これは血清のことで、血液がしっかり固まってから遠心しないと、フィブリン塊が出現し、サンプリングが上手くいかないことがあります。

MT63-PM14 血中濃度が朝方から午前中に高く、午後から夜間にかけて低くなるホルモンはどれか。

1.コルチゾール
2.アドレナリン
3.アルドステロン
4.抗利尿ホルモン
5.甲状腺刺激ホルモン

1日のうちで、時間帯によって起こる変化を、日内変動と言います

正解は 1.コルチゾール

日内変動の項目で国試レベルで覚えるべきは以下です

朝高夜低コルチゾール、ACTH、鉄

ACTHは副腎皮質刺激ホルモンで、コルチゾールの分泌を促進しますから、コルチゾールに先行して上がります。鉄は貧血で朝が弱い、のイメージから意外に思うかもしれませんが、実は朝の方が高いです。

他には深夜(睡眠中)に分泌が増加するホルモンとして成長ホルモンがありますので覚えておきましょう(寝る子は育つとはまさにこのことです)

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MT63-PM15 慢性閉塞性肺疾患の病態を示すのはどれか。2つ選べ。

1.肺気腫
2.肺腺癌
3.間質性肺炎
4.慢性気管支炎
5.サルコイドーシス

閉塞性と拘束性の肺疾患を見分けるポイントは

  • 閉塞性:肺の通り道が狭くなる
  • 拘束性:肺が固くなる
  • 閉塞性:COPD、気管支喘息、気管支炎、肺気腫

※ 肺気腫は肺の組織が壊れる病気で、空気の通り道が狭くなります

  • 拘束性間質性肺炎、肺線維症、肺癌

 ※拘束性の肺疾患は簡単にいうと、肺が固くなる状態

答えは1,4になります

ちなみに5.サルコイドーシスは拘束性です

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