糖尿病
どの医療系国家試験でも出てくる可能性の高い病気
それが糖尿病です
なぜ、出てくるのかというと
患者数が非常に多く、これからも増加する恐れがあるから
といえます
医療人として出会う可能性のかなり高い病気ですから
国試で問われる部分について集中的に解説していきます!
糖尿病とはどんな病気か
簡潔に説明するならば
インスリンがうまく働かず、
血液中のブドウ糖濃度(血糖値)が上昇してしまう病気
(ブドウ糖=グルコース ともいいます)
糖はふつうほとんど尿にでてきません
それは腎臓が再吸収をして、
もれないようにしているからです
インスリンが働かず、血糖値があがってくると
腎臓が耐えきれずに尿に糖が出てくる
ゆえに糖尿病というわけです
糖尿病を知るにはインスリンを知る
インスリンは膵臓のランゲルハンス島β細胞で
分泌されるホルモンです
インスリン=血糖値を下げるホルモン
そもそも血糖値を下げるとはどういうこと?
食事をすると血糖値があがりますね
インスリンはどうやって血糖値をさげるかというと
ブドウ糖を細胞に取り込ませる
=血液中のグルコースは減る
=血糖値は下がる
というのがインスリンが血糖値を下げる仕組みなんです
細胞に取り込まれたブドウ糖は
使われてエネルギーになったり
肝臓ではグリコーゲン(※)にされて貯蔵されます
※グルコースのたくさん結合した多糖類
糖尿病になるとインスリンが働かない
=細胞にブドウ糖をとりこむのが難しい
=ブドウ糖が取り込めないから血糖値が上がる
=血糖値はあがっても細胞のエネルギーにできない
こういったことが起こってきます
糖尿病には2種類ある
糖尿病には2種類あることを知っておきましょう
- 1型糖尿病
- 2型糖尿病
の2つです
重要な違いがあるので必ず覚えましょう
1型糖尿病
- 先天性(生まれつき)がほとんどでやせている人が多い
- インスリンの分泌がほとんどできない
- 患者さんの数は糖尿病のうち5%ほど
- インスリン補充のため外からの注射が必要(注射で直接インスリンを補充すると血糖は下がる)
2型糖尿病
- 基本的に生活習慣病であり、肥満の人が多い
- 糖尿病の大半95%は2型の患者さんである
- インスリンの分泌が少ない、さらには効き目が悪い
- 効き目が悪い=インスリン感受性の低下(抵抗性がある)という
- 飲み薬(経口薬)や食事制限・運動が治療の基本
2型糖尿病患者に見られる特徴として正しいのはどれか【国試例題】
- やせ型が多い
- 患者数は少なめである
- インスリン注射を必要とする
- インスリン抵抗性がある
- 若年者に多い
2型の特徴は4のインスリン抵抗性がある
ですね
インスリン感受性が低い でも同じ意味です
つまりはインスリンが効きにくい ということです
その他は、1型の特徴です
1型は生まれつきからの病気で、若い人に多く
2型は長年の生活習慣が原因となるので、中年以降に多くなります
まとめ
- 糖尿病はインスリンが上手く働かない
- インスリンの働きとはブドウ糖を細胞に取り込ませること
- ブドウ糖が細胞内に入って使用・貯蔵されると血糖値は下がる
- 1型糖尿病のキーワードは、生まれつき、やせ型、インスリン注射が必要
- 2型糖尿病のキーワードは、生活習慣病、肥満型、インスリン抵抗性がある、経口薬と食事運動療法
次の記事では糖尿病の症状と合併症・糖尿病の検査
について書いていきたいと思います!
ではでは!
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