【第66回臨床検査技師国家試験】AM2, 8, 9の問題をわかりやすく解説

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国試かけこみ寺です!

令和2年2月19日(水)に実施された

の臨床検査技師国家試験問題について

一部の分野をわかりやすく解説していきます!

問題(+別冊)と解答は厚生労働省のHPで公開されています

※以下の問題の出典は全て、厚生労働省のホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp200414-07.html)で公開している問題を引用しています。

問題に対する解説は国試かけこみ寺のオリジナルとなります。

 

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MT66-AM2:関節液中にピロリン酸カルシウムが認められるのはどれか。

1. 痛 風
2.偽痛風
3.化膿性関節炎
4.関節リウマチ
5.変形性関節症

 

これらは全て関節が関連する病気・症状です

 

 

こういった病態学の問題で重要なことは

 

どんな病気か説明できる

 

ということに尽きます

 

わからない病気は必ず教科書で調べましょう

 

 

1. 痛 風

痛風はご存知の通りかとおもいますが、

尿酸ナトリウム結晶が関節に溜まり

炎症が起き、痛みがあります(痛風発作)

 

尿酸は

・プリン塩基の代謝物であり

・基準値は7.0mg/dL

・男性が高値となります

 

※女性が痛風になりにくいのは、エストロゲンの作用により

尿酸の排泄が促進されるためと言われています

 


2.偽痛風

ピロリン酸カルシウム結晶によって

痛風のような症状がでるのが、偽痛風です

 

尿酸値は高くないのに、痛風のような症状となるから

偽の名がついています

 


3.化膿性関節炎

化膿性関節炎はその名の通り

細菌などが関節に入り化膿して炎症となる病態です

結晶などは認められず単純に炎症反応が起きることによります

 


4.関節リウマチ

名前をよく耳にする、自己免疫性疾患ですね

IgGのFc領域に対する自己抗体であるリウマトイド因子(リウマチ因子)

が陽性になることがほとんどです

※ただし、加齢によっても陽性の頻度は高くなるため特異度はそれほど高くはありません

 

こういった自己抗体や自己免疫による炎症によって

関節の痛みや、変形が生じる病気です

 


5.変形性関節症

加齢や外傷によって軟骨がすり減り、関節が変形する病態です

リウマチとの鑑別ポイントは

変形性関節症は局所的な炎症のためCRP上昇は考えにくいこと

リウマチは全身性のため、CRP上昇が見られる、という点です

 

MT66-AM8:試験紙法で尿潜血が陽性、尿沈渣で赤血球が陰性となるのはどれか。2つ選べ。

1.IgA 腎症
2.尿路結石
3.横紋筋融解症
4.ABO 型不適合輸血
5.急速進行性糸球体腎炎

 

 

まずは2つの検査法の原理についてまとめます

 

【尿潜血ー試験紙法】

尿試験紙は

ヘモグロビンのペルオキシダーゼ様活性を検出しています

つまり、溶血してヘモグロビンが尿に含まれていれば検出可能

※ただし、横紋筋融解症など、筋肉が壊れた時に出てくるミオグロビンも検出してしまいます

 

 

また、ペルオキシダーゼは尿試験紙による、尿糖検出の原理にもなっています

 

ペルオキシダーゼ、もしくはペルオキダーゼ様作用は

ペルオキシダーゼの酸化反応を検出しているわけですから

 

還元作用をもつ、アスコルビン酸(=ビタミンC)の多量摂取などによって

偽陰性になる、ということもしっかりチェックしておきましょう

 

 

【尿沈渣】

尿沈渣は、赤血球そのものが尿に出た場合、検出できます

 

以上のことから今回の問題では

 

試験紙法で尿潜血が陽性、尿沈渣で赤血球が陰性

赤血球の溶血が見られるが、赤血球そのものは出てこない病態

ただし、筋細胞が壊れた時のミオグロビンの可能性も考慮

 

答えは、

3.横紋筋融解症
4.ABO 型不適合輸血

であることがわかります。

 

1.IgA 腎症
2.尿路結石
5.急速進行性糸球体腎炎

 

これらの病態は、腎臓の血管や、尿路の血管から

出血を起こす可能性があり、沈渣で赤血球が検出されます

 

 

 

MT66-AM9:結核性髄膜炎の髄液所見として正しいのはどれか

1.糖の増加
2.蛋白の減少
3.単核球の増加
4.クロールの増加
5.アデノシンデアミナーゼ(ADA)活性の低下

 

 

 

 

選択肢を見ていきましょう

 

1.糖の増加

糖が増加するということはありません

糖は細菌が消費するわけですから

菌による髄膜炎は糖低値となります

 

一方で、ウイルス自体は糖を消費するわけではないので

ウイルス性では糖の変化はありません

 


2.蛋白の減少

基本的にどの髄膜炎でも、蛋白は増加します

炎症が起きて、様々なタンパク質が作られるためですね

特に細菌性ではかなり高タンパクとなります

 


3.単核球の増加

単核球≒リンパ球 の増加は、ウイルスまたは結核を意味します

よってこれが答えになります

多核球≒好中球 の増加は細菌性です

 


4.クロールの増加

クロール低値は結核性髄膜炎の特徴とはよく言われますが

特異性や臨床的な意義が少ないため覚える必要はなさそうです

(神経治療 Vol. 32 No. 4(2015) 521 より)

 


5.アデノシンデアミナーゼ(ADA)活性の低下

アデノシンデアミナーゼは核酸代謝に関わる酵素で

特にリンパ球増殖時に活性が高まります

 

更には、結核性髄膜炎での髄液活性ADA高値

選択肢にも非常によく出てきますので覚えておくと良いでしょう

 

 

 

病態と検査の意味を繋げて覚えていきましょう!

 

国試合格目指してがんばろう!

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