胃の役割と消化【歯科衛生士・看護師 国試対応】

解剖学
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胃の役割と消化について!

胃を通過したあとの消化に関わる、胆汁についてはこちらからどうぞ!

 

pHの最も低い消化液が分泌されるのはどれか【DH】

a. 食道

b.胃

c.小腸

d.大腸

 

 

 

基本的なお話ですが、pHが低い=酸性pHが高い=アルカリ性です。

 

すなわち、酸性の消化液はどれかということですね。

 

胃液のことを、胃酸ということもありますね!

 

その名の通り胃液は酸性です。

 

いつもどおり他の選択肢も見ていきましょう。

 

a. 食道 → 食道では消化液の分泌はありません。

 

c.小腸 → 小腸の主な消化酵素としてはマルターゼを覚えておくと良いでしょう。マルターゼはデンプンが細かくされた、マルトース1分子をグルコース2分子に分解する酵素です。もちろん他にも色々ありますが、それはまた別の問題で。

 

d. 大腸の役割は、「水分の吸収」です。消化はメインではありません。

 

pHが酸性に保たれているのは基本的には胃以外にはないと思って大丈夫です 

消化に関するpHについてまとめ


口腔内(唾液):基本的に中性
胃液(胃酸):ペプシンが働きやすい酸性
膵液や胆汁:トリプシンが働きやすいアルカリ性
小腸:基本的にはややアルカリ性

 

歯科衛生士さんの問題はかなり基本的な基礎医学内容が多いので、国家試験勉強を始めたばかりの他学科の1年生にも最適です。また、深い知識というよりは、広く浅くを意識して勉強していけばOKです。

 

次の問題を見ていきましょう

胃粘膜からの分泌物と機能との組合せで正しいのはどれか。【看護師】

  1. 粘液 ─ 蛋白質の消化
  2. ガストリン ─ 胃液の分泌抑制
  3. 内因子 ─ 胃粘膜の保護
  4. 塩酸 ─ ペプシノゲンの活性化

これも各選択肢を解説していきます。

1.粘液の役割は、胃の粘膜の保護です。粘液が胃の壁にまとわりついてワックスのように守られていることを想像してください。胃酸が胃壁を傷つけないように、粘液で守ってくれているのです。

このバランスが崩れると、胃酸が胃壁の細胞を傷つけ、ストレス性の胃炎や、胃潰瘍を引き起こすわけです(ピロリ菌の感染があるとなおさらですね)

 

2.ガストリンは、胃のG細胞から分泌されるホルモンです。

食べ物が胃に入ると、ガストリンが分泌され、胃酸とペプシノーゲンの分泌を促進します。ペプシノーゲンについては4番の項で。

 

3.胃の内因子はビタミンB12の吸収胃を切除した患者さんではビタミンB12の吸収ができなくなり、悪性貧血を引き起こす!(超重要)。ビタミンB12が極端に不足した場合も同様!

胃の内因子はビタミンB12の吸収に必須です。

 

4.胃酸=塩酸と思ってもらってOKです!

食べ物が胃に入ると、ガストリンが分泌され、胃酸とペプシノーゲンの分泌を促進します。 胃液=胃酸+ペプシノーゲン といってもいいでしょう。

ペプシノーゲンというのは、胃の消化酵素ペプシンの前駆体です!

※前駆体とは機能を持って働く前の姿。ポケモンの進化前みたいなものです。

ペプシノーゲンは胃酸で酸性になると、ペプシンに変化!同時にタンパク質の消化に働くというわけですね。

流れとしてはこんな感じです。

 

食べ物胃に入る → ガストリン分泌 → 胃酸とペプシノーゲン分泌 → 酸性でペプシン

ちなみに胃酸には強い酸性の力で殺菌作用もあります。そのため、胃液の分泌を抑えすぎると、菌の感染率もあがることを覚えておくと良いでしょう。

 

といったところで今日はここまで。

答え以外の選択肢もしっかり読み解いていけば1問で知識が4つ以上増えていくのです。

コツコツやっていきましょう!!

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